一雙会代表の、田辺義典と申します。

横浜市保土ヶ谷区天王町にて、元氣堂鍼灸院、漢方の元氣堂を運営しております。

一雙会の目標は、伝統的な中国医学を研究することで、優れた臨床家を育成し、医療の向上と発展に貢献することです。

針灸は独自のワザや感覚に頼る部分の多い治療法です。
そのため、たくさんの流派が生まれやすい状況にあります。
そのなかで、わたしたち一雙会は中国伝統医学でおこなわれている弁証論治をもちいる流派といえます。
中医(針灸)学派と呼ばれます。
一雙会の特徴として、あんまを得意とする、湯液(漢方薬)の理論を学んでいる、古典へ積極的に取り組んでいる、この三つを挙げることができます。

あんまは、治療家としての「手をつくる」とてもたいせつな手技療法です。
患者さんに触れ、あんま治療を通して、からだのどのような部位にこりが生じやすいか、また症状や病理によりからだはどのような変化をみせるのか体得することができます。
このようなあんま治療の経験を通して、おのずと患者さんの求めるところや治療ポイント(ツボ)に手が行きとどくようになります。
もちろん針灸治療をおこなうさいに有利にはたらきます。
一雙会ではあんまの経験豊富な臨床家による実技指導をおこなっています。

中医学派の特色は、さまざまな弁証システムにのっとり証を明らかにするところです。
その大きな利点のひとつは湯液との互換性です。
湯液家の明らかにした証(処方)を針灸の立場から理解できることです。
湯液でも針灸でも証に対する認識さえ一致すればお互いに補完しあえる関係にあります。
これによりひとつの疾患に対して、針灸と湯液を用いた包括的な治療が可能になります。
一雙会では湯液の基礎講座の開催を予定しております。

いうまでもなく針灸のもとは中国にあります。
多くの針灸の古典は漢文で書かれています。
とっつきにくいのが本音です。
しかし、真剣に針灸について学ぼうとするのであれば、その国の言葉を学習するのはあたりまえのことではないのでしょうか。
臨床をおこなっていると必ず古典が気になるときがきます。
好きとか嫌いとかよけいな感情はこのさい捨てて、まずは親しむことからはじめましょう。
一雙会では「霊枢講義」など古典を学習する場をもうけています。