先日、「漢方 新生堂薬局」中野修先生により、第11回湯液講座が開催されました。今回は針灸の「食欲不振」・「めまい」の症例を湯液でどのように考察して処方するか講義していただきました。
めまいを「立ちくらみ」・「めまい」・「ふらつき」に分類する、痰飲についての目からうろこの考察など中野先生の精密な臨床を垣間みることが出来ました。また、「清陽不昇」・「脾は生痰の器」・「諸風掉眩は、皆な肝に生ず」など、古典に記述されていることについて、うのみにすることなく実践を通じて検証すべきとの警鐘を鳴らされていました。中野先生の最新の医学を取り入れる態度、「理論とはあくまでも実践を検証した結果により構築されるべきもので、机上の空論であってはならない」という姿勢には、身の引き締まる思いが致しました。今後も針灸の症例について、湯液でどのように考察して処方するか、講義をしていただく予定でおります。
鈴木重好先生の感想
今回は鍼灸家・田辺会長のカルテを湯液会・中野先生の視点での解説でした。
2人の座談会のような講義で、2つの視点から学べて興味深い内容でした。個人的にはお話を伺う上で、ツボの性質である穴性と生薬の性質である薬性への知識の足りなさを痛感しました。
今後も機会がありましたら、別の内容で2人の座談会形式の講座があれば参加させて頂きたいです。
